わらべうたをどう定義しますか?歌?どんな歌なのか?日本の民謡だと言う人もいる。子守唄だと主張する人もいる。ウィキペディアでは、わらべ唄は童謡に似た日本の童謡と定義されている。
わらべ唄は、日本の声楽の語り物の中で、全くユニークなタイプである。現在では、日本の声楽文化の一要素として扱われている。昔は大人が歌い、子どもは踊りながら、あるいはリズムに合わせながら歌った。その繰り返しが、子どもの寝かしつけの歌と橋渡しをしていたのである。多くの学者がこのジャンルを子供の歌と表現するのは、そのためだろう。
一方、歌の内容は、より大人向けのものである。たとえば、「通りゃんせ」は、その代表的なものである。
通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細道じゃ
天神さまの 細道じゃ
ちっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに まいります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ
私の考えでは、この歌は日本文化における子供像の声帯である。悪名高い『草迷宮』の作者、泉鏡花は日記の中でわらべ唄について語っている。この歌は、彼の有名な作品に郷愁と哀愁を呼び起こすために紹介されたとされている。泉鏡花は、わらべ唄を童謡として、過ぎ去った子供時代のイメージを作り出すための道具として使っているという。